二つの感動体験 in 六本木ヒルズ
「こんなに刺さるとは思ってませんでした。」

やっと観ましたよ「杉本博司 時間の終わり」
日本より海外で評価されてきた30年に及ぶ創作活動の集大成 

静寂な光と影が織り成すモノクロ写真で、時間、命の本質を探求する日本人アーティスト。会場で上映されるインタビューの言葉が印象的だった。

「海の写真を撮るときは1~3週間ぐらい海を見続けます。自分と海が一体になれるまで。その時は天地創造を体験できました。」

いやーこの人ヤバイなと思いました。。

すぐ思い出したのは、「日本の職人さんは自然と一体になる無我の境地に達すると、流行り廃りや好き嫌いに左右されない絶対的な自然の美が宿るモノを創れる。」という民藝運動の父である柳宗悦の話

帰りがけに購入した杉本氏の初評論集のタイトルは「苔のむすまで」
同名の最終章にも個展の会場にも昭和天皇のポートレートが佇む。

杉本博司。生粋のPrideofJapanなアーティストに触れて感動!


ところで最近このブログを始めて意識してるせいか感動体験が多くなった。
今日は、森美術館を後に夕焼け時で賑わう階下の展望台での出来事
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年配の父親(たぶん)と連れ立った女性が、夕陽を見ようとすぐ隣に来てカバンから取り出したのはカメラではなく2Lサイズの写真だった。それでなんとなく気になってたら、今度は夕陽に写真を見せるように口元に近づけて小声で話し始めたのだ。

あれ?と思ったその瞬間に物語が伝わってきた。写真に写っているのは、その場にこれなかった家族だったのだ。だから一緒に連れてきた写真に、夕陽を見せてあげ話しかけているのだった。

娘の後ろに立つ父親は、大切な儀式を見守るように寡黙だった。苦楽を共にして今は写真から夕陽を見てる最愛の人と、再会の時を過ごしていたのかもしれない。

勝手な想像かな?いや。。 「DESIGN YOUR TIME.」みたく誰かの「かえがえのない瞬間」に触れた心は嘘をつけないから。
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by satoru_prolexus | 2005-12-09 04:00 | 感動の出来事
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